今回は、脳性麻痺で通級に入ること、いわゆる「通級による指導」について、ぼくの経験や考えを書いていきたいと思います。
脳性麻痺の子どもを持つ保護者の方の中には、「普通学級に通えるのだろうか」「特別支援学級とどちらが良いのだろうか」と悩んでいる方もいるかもしれません。
ぼくが子どもの頃と比べると、今の教育環境は大きく変わりました。脳性麻痺などの障害があっても、地域の学校で学ぶという選択肢が広がっています。今回は、そのことについて当事者の立場から感じていることをお話ししたいと思います。
スポンサードリンクぼくが学校を選んだ頃は選択肢が少なかった
ぼくが学校へ通うことになった頃は、現在ほど多くの選択肢がありませんでした。
当時、脳性麻痺などの身体障害がある子どもにとっては、養護学校(現在の特別支援学校)へ進学することが現実的な選択肢でした。
今のように地域の小学校に特別支援学級が整備されているわけではなく、障害のある子どもが地域の学校へ通う機会も限られていました。
そのため、ぼく自身は地域の小中学校へ通うことなく、養護学校で学ぶ道を選びました。
もちろん、その環境で多くのことを学びましたし、かけがえのない友達にも出会うことができました。しかし、大人になった今、「地域の学校へ通うという選択肢もあったらどうだっただろう」と考えることがあります。
今は地域の学校で学べる時代になった
現在は、多くの地域の小学校や中学校に特別支援学級が設置されています。
そのため、脳性麻痺があり電動車椅子を利用している場合でも、必要な支援を受けながら地域の学校へ通うことが可能になっています。
また、通常学級に在籍しながら必要な支援を受けられる「通級による指導」という制度もあります。
授業の内容や本人の特性に応じて支援を受けることができるため、一人ひとりに合った学習環境を選びやすくなっています。
ぼくが子どもの頃には想像できなかったほど、障害のある子どもたちの学びの選択肢は広がっていると感じます。
インクルーシブ教育が広がっている
近年は、「インクルーシブ教育」という考え方が広がっています。
これは、障害のある子どももない子どもも、できるだけ同じ環境で学び、お互いを理解しながら成長していく教育の考え方です。
以前は障害があると特別支援学校へ進学するケースが多く見られました。しかし現在は、地域の学校に通いながら特別支援学級や通級指導教室を利用する子どもも増えています。
もちろん、すべての子どもに同じ環境が合うわけではありません。
大切なのは、「どこで学ぶか」ではなく、「その子が安心して学べる環境かどうか」だと思います。
小中学校は地域とのつながりを作る大切な時期
ぼくが感じているのは、小中学校の間は可能であれば地域の学校で学ぶことにも大きな意味があるということです。
特別支援学級に在籍していても、地域の友達と一緒に過ごす時間があります。
学校生活を通じて友達とのつながりが生まれたり、地域との関係ができたりすることは、とても貴重な経験になると思います。
ぼく自身、地域の学校へ通う経験がなかったからこそ、そのようなつながりの大切さを感じることがあります。
友達の輪が広がることはもちろん、自分が住んでいる地域との関係を築くきっかけにもなるのではないでしょうか。
無理をせず、その子に合った選択を
とはいえ、地域の学校へ通うことだけが正解ではありません。
今の時代はさまざまな選択肢がありますし、それぞれの学校や支援制度にも特徴があります。
無理をして苦しい思いをするよりも、本人が安心して学べる環境を選ぶことが大切です。
普通学級が合う子どももいれば、特別支援学級の方が力を発揮できる子どももいます。また、特別支援学校で専門的な支援を受けることが最適な場合もあります。
だからこそ、保護者や先生、支援者と相談しながら、その子に合った環境を見つけていくことが重要だと思います。
まとめ
脳性麻痺があっても、現在は地域の小中学校に通ったり、通級による指導を利用したりすることができる時代になりました。
ぼくが子どもの頃と比べると、障害のある子どもたちが地域で学べる環境は確実に広がっています。
だからこそ、普通学級、特別支援学級、通級指導教室、特別支援学校など、さまざまな選択肢の中から本人に合った環境を選ぶことが大切です。
地域の学校へ通えなかった脳性麻痺当事者のぼくとしては、子どもたちが自分らしく学び、成長できる環境に出会えることを願っています。
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