2026年5月26日、日本の男子バスケットボールBリーグの歴史に、新たな黄金の1ページが刻まれました。横浜アリーナで開催された、りそなグループBリーグファイナル2025-26の第3戦。1勝1敗で迎えた運命の最終決戦は、長崎ヴェルカが72対64で琉球ゴールデンキングスを下し、悲願の初優勝を飾りました。
クラブ創設からわずか5年、そしてチャンピオンシップ初出場にして日本の頂点に駆け上がるという、まさに映画のような奇跡のストーリー。今回は、現地や画面の前で誰もが息をのんだ、この歴史的な一戦の興奮と感動を、一人のバスケファンとしての視点を交えながら【ヒロヤス観戦21】として振り返ります。
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スポンサードリング横浜アリーナを震わせた一進一退のディフェンスの応酬
第1戦を琉球が先取し、第2戦を長崎が取り返すという、互いの意地とプライドが激突したここまでのシリーズ。運命の第3戦は、開始早々から両者の凄まじい気迫がコート上に満ちていました。
琉球ゴールデンキングスは、これまでの豊富なファイナル経験を武器に、落ち着いたゲームメイクとインサイドでの強さを見せ、長崎に圧力をかけていきます。これに対して長崎ヴェルカは、持ち味である強烈なプレッシャーディフェンスと、そこからの速い展開(トランジションバスケ)で一歩も引き下がりません。
前半はお互いに一歩も譲らない重苦しい展開となり、点差が開いては追いつくという、ファイナル最終戦にふさわしい試合の展開をDAZN(ダ・ゾーン)で見ていた、ぼくヒロヤスは、興奮していました。一つのターンオーバー、一本のシュートミスが勝敗に直結する状況の中で、選手たちの集中力は極限に達していました。激しいフィジカルコンタクトが続く中でも、両チームの規律あるプレーにはただただ圧倒されるばかりでした。
救世主イ・ヒョンジョンの大爆発とエース馬場雄大の覚悟
この歴史的な一戦で、長崎ヴェルカを勝利に導いたのは、まさにニューヒーローたちの圧倒的なパフォーマンスでした。
特に驚異的な輝きを放ったのが、この試合でゲームハイとなる23得点を記録したイ・ヒョンジョン選手です。外からの鋭い3ポイントシュートはもちろん、相手の厳しいディフェンスをかいくぐってインサイドに切り込むドライブは、琉球の激しいなディフェンスを何度も切り裂きました。要所での得点力は素晴らしく、チームを何度も救うプレーを連発した彼は、文句なしのチャンピオンシップMVPに選出されました。
そして、長崎の精神的支柱である馬場雄大選手のプレーからも目が離せませんでした。この日は早い段階でファウルトラブルに見舞われ、ベンチに退く時間もありましたが、コートに戻ってからの集中力と気迫は、見ていてすごいと思いました。
劣勢の場面でもチームを鼓舞し続け、自らもアタックを繰り返して14得点をマーク。ファウルアウトの危機と隣り合わせの中で、最後まで攻めの姿勢を崩さなかった馬場選手の覚悟が、チーム全員に勝利への執念を伝染させているようでした。
敗れてなお美しき王者、琉球ゴールデンキングスの意地と執念
惜しくも準優勝という結果に終わった琉球ゴールデンキングスですが、彼らが見せた戦いぶりもまた、勝者に劣らず素晴らしいものでした。
琉球は、これまでに何度もファイナルの舞台を経験し、数々の修羅場をくぐり抜けてきた真の王者です。試合終盤、長崎にリードを広げられ、万事休すかと思われる場面でも、決して下を向く選手は一人もいませんでした。
球際での粘り強いリバウンド、そしてキャプテンを中心に組み立てる執念のオフェンスで、最後の1秒まで長崎にプレッシャーを与え続けました。Bリーグの歴史において、琉球が築き上げてきた強さとカルチャーは、今大会でも存分に発揮されていました。結果こそ一歩届きませんでしたが、彼らの粘りとプライドがあったからこそ、このファイナルがこれほどまでに熱く、価値のあるものになったことは間違いありません。敗れはしたものの、王者の格を感じさせる見事な戦いぶりでした。
地方から日本一へ、日本バスケの新たな時代の幕開け
長崎ヴェルカの優勝は、単なる一クラブの勝利に留まらず、日本バスケットボール界全体にとっても非常に大きな意味を持っています。
地方都市から誕生したクラブが、わずか5年という驚異的なスピードでトップリーグの頂点に立つ。この事実は、挑戦し続けることの価値を証明し、全国の多くの地方クラブやファンに果てしない夢と勇気を与えたはずです。速い展開の近代的なバスケットボールを貫き通し、大舞台でも自分たちのスタイルを信じきった長崎の姿勢は、今後の日本バスケ界に新しい戦術や刺激をもたらすことになるでしょう。
今シーズンを最後に、Bリーグは大きな変革の時期を迎え、次の新しいリーグ構造へと移行していきます。その歴史的な区切りの年に、新進気鋭の長崎ヴェルカが王座に就いたことは、まさに日本バスケ界の「新時代の幕開け」を象徴する出来事のように思えてなりません。
おわりに:素晴らしい死闘を見せてくれた両チームに感謝を
興奮冷めやらぬファイナル第3戦。あらためて、長崎ヴェルカの選手、スタッフ、そしてファンの皆様、歴史的な初優勝、本当におめでとうございます。そして、激しい死闘を共に作り上げ、素晴らしい準優勝を飾った琉球ゴールデンキングスの皆様にも、心からの敬意を表します。
コート上の選手たちの汗、ベンチの熱気、そしてアリーナを埋め尽くしたブースターの地鳴りのような歓声。そのすべてが合わさった、最高に贅沢な時間を私たちは共有することができました。Bリーグがもたらしてくれる感動は、年々大きくなっていると感じます。
激動のシーズンを終えた選手たちがまずはしっかりと体を休め、また次のシーズンで私たちを熱狂させてくれる日を、今から楽しみに待ちたいと思います。感動をありがとうございました。
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